朝。6時前に目が覚めてしまった。障子の向こうで夜明けが始まろうとしている。布団の中でまた眠れないか試みたが難しい。友人が横で立ち上がるので「おはようございます」と声を出した。蚊の音で起きてしまっただけで、彼女はもう一度寝ようと思っていたらしい。しかしそこから話し始めてしまい、朝の散歩に出かけることになる。
大垣の空は広い。送電線が雲を繋いで、遠くの連山が頂上から朝日に浸されていく。最寄りのコンビニで飲み物でも、と思ったら1.5km先だった。そこら中で柿が育っている。子どもの、毒にも薬にもならない標語がフェンスに括り付けられていて、それはもちろんすぐに頭から消えていったが、柿の町と書いてあったことだけは覚えている。大垣の垣は柿にも由来しているのかもしれない、とガキの標語で気づく。実際、鎌倉から江戸時代までは大柿という表記だったようだ。セブンイレブンで白湯とチーズカレーパンを買った。
午前中はゲストハウスオリジナルのカードゲームをやった。カードはしっかりと作られている。昨晩のFJORDに続いて、これもなるべく息を潜めてヘイトを買わない人が強い構造で、僕は勝てなかった。山札をひとつではなく髭カード、トリミングカード、防御カードの三種類の山に分けてどれを取るか選べるようにしてはと提案した。
昼食を韓国料理屋で食べてから岐阜のマチュピチュ、または天空の茶畑と呼ばれる場所に行こうという話になる。ゲストとがっつり関わるゲストハウスは久しぶりで嬉しい。しかし、みんなで海鮮チヂミを食べてこれは本当においしいと話したあたりで、実は僕は朝から体調が若干悪くやっぱり出かけられないかも知れないと打ち明けた。とても心配して、宿に戻ってお昼寝タイムにしようと提案してくれた。申し訳ない。二時間ほど寝て頭はいくらか軽くなる。すぐに発とうと思ったが電車の時間までまだ一時間あったので、かごいっぱいに入った柿の皮を剥く作業を手伝う。一ヶ月で干柿になる。
名古屋駅で友人と別れて浜松に向かう。今日は少しでも東京に近づければどこでもよかったので、なんとなくの浜松で、適当にとったドミトリー。しかし広くて綺麗で温泉がついている。派手なネイルのスタッフから「こちらのリストバンドで各エリアに入れます」と電子キー付きリストバンドを見せられたが、ネイルがギラギラしていて手のどこにリストバンドがあるか分からなかった。
内臓が悪くて入院している小さな甥っ子と電話する。僕も早く元気にならないと。