わたしのみだし

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トロントロン商店街を疾走

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トロントロンはただの地名らしい。キャッチーすぎる。

川南町のwikiより↓

 

 

中心地域は通称「トロントロン」と呼ばれている。この名の由来として次の2つの説が唱えられている。

西南戦争の際に敗走する西郷隆盛の一行が、ぬかるんだ地面を「トロントロンとしている」と言ったとする説
湧き水があり、水の音が「タランタラン(トロントロン)」と聞こえたとする説

 

 

いずれにせよ!

いずれにせよだよ!

 

 

町の中心部を平田川が流れ、町の北端部を名貫川が流れている。 町名の川南はこの名貫川の南に因む。

 

 

まあ川の南だから川南町!って名付ける人たちだもんな…。

 

 

夢の話しま〜す。

「他人の夢の話クソどうでもいい」とか言う人は帰れ!踵を返せ!そんな奴がブログを読むな!

 

乃木坂のレッスン終わりに齋藤飛鳥が寂しそうな顔をしていたので、白石麻衣を含む数人のメンバーと共に帰ることになった。白石麻衣は小躍りしながら歩いている。僕は彼女たちとまだそれほど仲良くないので、軽い会話だけしながら歩く。ここはよく来る商店街らしい。ものが無秩序に無数に並べられた道を通り過ぎていく。どれもこれも白石麻衣の好きなものらしく、嬉しそうに「これはね…」と解説を加える。

次第に僕たち2人は他のメンバーに取り残されて、姿が見えなくなって…でも白石麻衣がそれを気にしている様子はない。笑いながら、道の真ん中に置いてあるお気に入りの食べ物や、脇に並ぶお店のエピソードを語ってくれる。あたりは暗くなっている。冬だ。もう木々に囲まれた田舎の小道にロウソクのように揺れて頼りのない灯りがあるだけ。

その調子でかなり歩いた。時々スキップもした。もうずいぶん人を見ていない。目に入らないだけか。いや見回しても誰もいない。隣にはずっと白石麻衣が居る。あらためて白石麻衣を見つめる。ここまでたくさん話したけど、白石麻衣白石麻衣だ。彼女の好きなものは知ったけど、まだ彼女にとって一番大事なことを聞いてないような、目の前にいるのに画面の向こうにいるような、薄くて厚い隔たりを感じる。

立体駐車場がある。これも白石麻衣のお気に入りのようだ。なんだってこんなものを。本来車で入るべき場所に、僕は乗り込んだ。白石麻衣が見送る。装置が作動する。急激な上昇と揺れ、驚いて飛び降り、急いで白石麻衣のところに戻った。彼女はいなかった。

 

代わりに、十数人の青服がいた。小型のトラックから荷物を降ろしたり、たむろして息をついていたり。彼らの一人がおつかれさまと声をかけてくる。荷物をまとめてバイト代を受け取ってねと導かれる。よく見ると、彼らは僕が以前バイトしていた運送会社のトラックドライバーたちだった。そのうちの一人は一度会った覚えがあり、向こうもああと気づいて、やはり荷物とバイト代についての指示をくれる。

なにかまずいことをしているという焦りはあったが、なかなか状況が飲み込めなかった。必死にあたりを見回して、しばらくののち察する。彼らは『白石麻衣の好きなもの展』の準備をしていた。

本来立ち入り禁止の場所に、僕はズカズカと入ってしまっていた。焦りが強まる。顔も見られてしまった。このバイト代も僕ではなく別の人がもらうはずだ。まだこの場に現れていないから発覚していないだけだろう。遅かれ早かれ、僕がこの数時間に起こした不法侵入等々の罪が明るみになる。何か手はないか?

僕は顔見知りのドライバーさんに、お腹が痛い、ここから出たところにトイレはないかと尋ねた。出口からすぐ右のビルの一階で借りることにする。親切なことに、いやバイトに逃げられないように?、ドライバーさんもついてきてくれる。まずいな。

しわくちゃな老夫婦の不動産屋だった。トイレを借りようとするも、キツい顔の婆さんに「うち、トイレはお貸ししてないんで」と拒まれる。爺さんが貸してあげなよと言い二人は揉めだしたが、僕はすぐにごめんなさい結構ですと断り、ドライバーさんにも近くにトイレがないか探してきますと言い残し、有無を言わさずその場を去った。

街は京都のような雰囲気だ。往来の賑わいはありつつ、突然静かな場所もある。右に左にやたらめったら進んでいくと、大きな庭園のような池と竹林の中に出た。こんなところ、どこをどう見てもトイレは無さそうだが、お腹が痛いというのはつまらない嘘だから、なにも問題はない。それどころか出るものも出ない気分だ、どこへ行こう?

もうどうしようもないなと振り返る。バイト代は受け取らなかったから、まだ罪は軽いだろう。罪を犯すつもりもなかったのだが。あのドライバーさんも、僕が誰だったか黙っていてくれるかもしれない。でもこんなにモヤモヤするなら、次は逃げなんかせず正直に言おうと思った。

 

 

以上、夢うつつでトロンとしたときにだけ現れる、トロントロン商店街の話でした。おしまい。